On & Off のコラボレーション

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 絵画と詩のイメージによるストロークということをやってきていますけれど、サイト上では一方通行みたいな形になってしまいました。
 画家の世界は高齢で元気に活躍されている人が多く、50歳くらいでは駆け出しという感じだそうで、PCやインターネットなど全く必要ないという人たちが大多数なのだという。
 ご多分に漏れず伊藤画伯もこのコラボをやるためにメールを覚えたそうで、文の途中で改行がある、2行開けくらいのメールを頂きます。用件のみしか書いてなくて、Off ラインでのミーティングの確認くらいです。

 ディスプレーを見るのは疲れるそうで、私はクロスメディアの詩画集(絵・詩・朗読・写真入り)を出そうかなと考えていたのですが、躊躇するものがありますね。


 現在やっているジュガルバンディーは、「ブログで雑文を書いていないで本格的に言葉の世界にコミットしては!」というきっかけを私に与えるためであることは承知しておりますので、私も「書き言葉のリハビリ」という感覚で、やってきました。

 現在はようやくスタートラインに近づいたかな、というレベルですけれど、画家がデッサンをするように私は言葉を手段としてデッサンをし続けようと考えています。

 わずかの時間を惜しんでデッサンをし続けて生涯を終えたジャコメッティの生き方は、大変共感を覚えるだけでなく、ほんとうに励まされるような気持ちになります。

 美術評論家の故坂崎乙郎は『視るとは何か』の中で、
 「偶然にも、ある時、私たちがある作品に擦過されるということは、やはりアナロジーなのではないでしょうか。つまり、私はゴヤのある作品や、ボッシュの作品が好きですが、それは、おそらく私と重なる部分がそこにあるからでしょう。」

 ...と書いています。

 私も、臆面もなくジャコメッティの彫刻に自分の体験を投影させて類似体験だと書いたりしていますけれど、やはり自分と似た感受性をもつ作家は自分と通じるような運命を生きるということがありますので、励まされるという感じがするのでしょう。

 昨夜、寝る前に吉本ばななの本を読んでいて、
 「小 説かくとかっていうのは、一晩の徹夜でも、たとえればニューヨークへ三泊の旅行をして帰ってくるとか、それくらいのエネルギーが必要なんですよね、脳みそ に。でも、それはなかなかわかってもらえない。なんにもしていない時間があると暇なんだろうと思われちゃうし...」

 ...とぼやいていました。

 女性作家は妙に実感のあるたとえを言いますね。
 私も全く同感です。我が家には主婦がいない。私は、現在は一日中家にいる。暇があるだろうと思われて、家事の雑用一切合切を当たり前のように人任せにされています。

 生活時間が細切れになる主夫業をやっていると、「連続した無償の時間」がなかなかとれないものです。「ニューヨークへ三泊の旅行をして帰ってくるくらいのエネルギー」を注ぎ込める仕事をやろうとすると、どうしても後回しになってしまう。

 さらに悪いことは、歳とともに根気がなくなり、3分おきにたばこを吸ったり、日が暮れると頭が疲れたからと晩酌をしたり...。

 酒もタバコもやらない伊藤画伯から、毎度叱咤激励されていますけど、ジャコメッティはヘビースモーカーで、コーヒーがぶ飲みとか言いわけをしています。

 伊藤画伯のメールで、「94億円!」というキーワードが連打されていましたが、私の感想ではジャコメッティが費やした精神的エネルギーの価格とみるならば、納得がいくかと思います。

 私たちにはとてもまねできない気の遠くなるような集中力と延々たる制作期間、それは作品の価値とは関係ないのですけれども、私ならずともその総体として残されたものにお金を出したいという人もいるのではないかな。
 まあ、買った人は投資としか考えていないかもしれませんけど...。


 ともかく、雑文書きにエネルギーを使わずに本当にやるべき事に集中したいと思います。


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このページは、小林由典が2010年2月11日 08:35に書いたブログ記事です。

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