同音異義語が多い日本語では、ひらがなのことばは複数のことばのどれなのか、作者にしか分からないものがある。
 それらのことば群も、語源を辿っていくと、元はひとつだったりする。
 たとえ漢字で記してあっても、音韻の連想から別のことばの意味を表象することも少なくない。
 
 世の中、「ざこ」と呼ぶほかない人間は、どうしてもいますからね、と合評会で評されました。
 大人の世界の話ではありません。
 ざこということばの意味も知らない子供たちをざこキャラと分類し、学園祭のシナリオに印刷することは、まったく意味が違うと思う。

 ことばは存在を措定する。
 措定することにより、物象化への過程をたどる。
 浅薄な決めつけを旨とするレッテル主義を、私はラベルとかキルケ語と言っているが、これもそういう類のものなのだろう。
 殿岡秀秋さんは、私がお世話になっている某出版社で、先月まで編集長を務めておられました。
 文学とは畑違いでしたから、詩を書いていることはまったくご存じ上げていなかった。
 退職されてから、現代詩の大先輩であることを知りました。本当に、人は分からない。
 中国雲南省のトンパでは、納西(なし)族がトンパ文字を今でも祭祀などで使っています。
 漢字系ではなく、東ビルマ言語系らしいですが、きちんと文法もあるし、読みもある。
 不倫についての詩を書きたかったのですが、夫婦喧嘩はありますが不倫という表現はないようです。
 ということは、現代はいざしらず、昔は不倫という概念も、その実態もなかったということでしょうか。
 言語学者に尋ねてみたいものです。
 いろいろな要素が錯綜していることが次第に見えてきましたね。
 この詩は『おもろさうし』に視られるオボツカグラの垂直な形成過程をひっくり返して成立している。
 では、按司時代に末分化であったニライカナイの水平的形成に対しては、どうなのか?
 引用した「おもろさうし」は岩波書店、日本思想体系(外間守善 西郷信綱)ですが、編集方針として元々はほとんどかな文であったものを、漢字仮名交じりに変え、もとの仮名をルビとして振っています。
 したがって、ティダはウチナーぐちの発音表記であり、『おもろ』では「てだ」と書いて、発音は「ティダ」ということになります。
 今回は首里王府の編纂した神歌集『おもろさうし』をもう少し解説しておきます。
 なぜ『おもろさうし』なのかといえば、飽浦さんの詩が『おもろさうし』を基底において、詩的営為が為されている、と推察されるからです。

 あわせて、私の興味のひとつである日本語の重層性の基底にある南方言語とその文化を追求する、という意味あいもあります。
  『日本現代詩選』第34号 (日本詩人クラブ)から、飽浦(あくら)敏さんの「ユネンティダ」について、少し触れておきたく思う。
 なんでも鑑定団の中島誠之助さんふうにいえば、いい仕事をしていますね、と。
 30年前に書いた詩を、現在的に解体し終えて、ようやく新たなスタート時点に立てたかなという気がする。
 といっても、35年の空白は埋めようもない。ゼロからのスタートを切ろうということで、言葉の発生から詩をスタートさせていこう。もっとも古い、世界的にも最古の言葉のひとつである※印を取り上げて、私の詩的出発を表現してみたい。
 日本文化は重層的で、けっして単一の日本的なものや単一民族などというものは想定できない、という話を聞く。
 けれども、世界中どこを探しても、重層的でない文化や民族、そして言葉などあり得ないのではないかと思う。
 昨日の大雨の後、今朝窓の外を見上げると、合歓の枝が垂れ下がって、花が見えました。
 面倒がらずに写真を撮ろうと、早朝起き出して屋根に登り、数年越しの懸案事項を解消...
 が、残念...
 雨上がりの草むらで、淡い桃色の、糸房みたいな花を見つけました。
 小さな花ではなく、拾い上げてみるとアレレと...

空に墜ちる人

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 去年の秋、野の道を歩いていて、印象的な筋雲風景に遭遇しました。まさに「未知との遭遇」。
 大気圏外あたりから、この地球を視ているような空の風景でした。
 空を見上げ、後ろ向きに歩いたりして、平衡感覚が乱れたせいか、宇宙遊泳から地表に落下するかのようなイメージにとらわれ、高いところから落ちる映像を見たときに感じる落下感を覚えたのです。
 例の、尾てい骨から背筋に突き上げてくるヒヤリ!感ですね。

草刈り跡

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 先日、家の表側だけ草を刈りましたが、横の方は途中でストップしたまま、かなりうっそうとしています。
 というのも、草花に占拠されているからです。
 本格的に詩を再開しましたが、本が読めなくなりました。
 読んでいるうちに自分のイメージ世界に移っていって、急いで下書きみたいなメモを書き散らすことになる。
 それでも、一息ついたときに庭先の草花写真を撮ることがあります。時間がなくて、アップできずに時期を逸してしまいますので、まとめて掲載しておきます。
 現在、わたしには詩や散文といった分類が意味をなさない野生の言語世界が見えてきたように思う。
 それらは一見バラバラに、野放図にフローしていたり、無意識世界に沈殿したりしているように感じられるのだけれど、新しいパラダイムを設定するならば、新しい言語世界が出現するだろうという予感がする。
 私は学生時代、文学ことに詩を読むということはあまりなかったといってよい。
 読書にかけた時間で言えば、思想・哲学のジャンルが80%、小説その他の散文・雑文が15%、詩は5%に満たないでしょう。

 詩を書いてみるとどうしても思想的・観念的なものになってしまうことを痛感していましたので、生活者の感覚を身につけて地に足のついた感覚を得たい、と。

 詩人とか画家さんにはインターネットを頭から否定的に見る人が少なくない。
 谷川俊太郎がフローの言葉とストックの言葉として、詩はストックの言葉だと書いた功罪なのかと思う。
 けれどもこの人は頭が固くはないので、全てがフローの言葉と化する中で、詩の言葉が影響を受けないはずはないということを言っているのかと読むべきだろう。
 40年間のことばの空白を埋めるべく、40年間のうちに発行された詩誌から『現代詩手帖』を52冊と『ユリイカ』を10冊ほど買い集め、斜め読みをしています。
 また、万葉、古今、新古今など古典から、近代詩全集なども買い集め、日本の詩歌のパースペクティブにあたりをつけるべく、拾い読みなども行っていて、ブログを更新する時間がありません。
 『相聞』を読んでから、にわかに短歌に興味をいだいてしまった。ほんとうに「柄にもなく」なのだけど。
 学生時代、短歌をやっている後輩がいて岡井隆の本を貸してくれたことがありましたけれど、結局読まずに半年後に返してしまった記憶があるだけ。

 絵画と詩のイメージによるストロークということをやってきていますけれど、サイト上では一方通行みたいな形になってしまいました。
 画家の世界は高齢で元気に活躍されている人が多く、50歳くらいでは駆け出しという感じだそうで、PCやインターネットなど全く必要ないという人たちが大多数なのだという。
 今朝のテレビニュースで、ジャコメッティの彫刻がオークションで94億円で落札され、史上最高額だったことが報じられていました。作品は「歩く人」のようでしたが、フラッシュニュースでしたので、詳しくは見ていません。
 
 偶然目にした短歌集-自歌自注- 『相聞』(短歌新聞社)を取り寄せて読んで、いたく興味を持ちました。
 一言で言えば、内面的な豊かさを持っている女性というのは結構いるのだな、と。
 「キャー、かわいい」とか「カッコイイ」といった表面形容詞しか発しない今時の女の子とは全然別な人種の女性がいるようです。
030.jpg 何か、すごい題名になってしまって、絵を描いていただいた伊藤画伯に申し訳ない気がする。

 この絵は色分けをせずにモノトーンであるならば、全然別のイメージを感じる。この絵を元の縦位置(左90度回転)にして、モノトーンにすると...
女性器になってしまうだろう。エロスがあって、エグイね!
 最近ジャコメッティのDVD 『本質を見つめる芸術家』を買いPCで見て、本当に感動しました。
 作品28の時代にジャコメッティをもっとよく知っていたら、と本当に残念だなと思う。
 庭で、懐かしいリンドウの花が咲いているのを見かけました。真冬に咲きかけた一輪のリンドウ。
 ここ数日の厳しい寒さで、花は咲かず、このままあだ花で終わるのか、春先まで一冬越すのか?
 いろいろ述べてきたなかで、ジャコメッティの視覚表現はフォト・リーディングである、ということはよく知られていることだと思うのでそれを前提として、詳しくは記述をしてきませんでした。

 藤林叡三の絵について考えをまとめるために、朝から書見台に画集を広げて、その画風の変遷を見てきました。
 
0028.gif
紫とブルーと黒の構成。
三つの色がある一点で混じり合っている。
ここからイメージを紡ぎ出す。
幻想的な紫色の山と、
氷に覆われた山...たとえばスイスのアイガー北壁

吉増剛造
「紫の魔の一千行 天山山脈に書きつけようと旅に出た」

吉本隆明
「詩とはなにか。それは現実の世界で口に出せば全世界を凍らせるかもしれないほんとうのことを、かくという行為で口に出すことである」

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